生命医科学部_RSSニュースリスト https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/news.rss 生命医科学部_RSSニュースリスト ja Copyright(C) Doshisha University All Rights Reserved. Wed, 17 Sep 2025 11:18:20 +0900 http://blogs.law.harvard.edu/tech/rss 2025年度春学期 成績評価に対する採点質問・異議申し立てについて

成績評価に対して採点質問・異議申し立てをしたい場合は、成心館1階教務センター(生命医科学部)にて採点質問票を受け取り、以下の要領で提出してください。

受付期間

2025年9月12日(金) ~ 9月19日(金)17:00
※受付は事務室開室時間内(9:00~11:30、12:30~17:00)に限ります。

受付場所

成心館1階教務センター(生命医科学部)
※対面でのみ受け付けます。

提出時の注意事項

  • 受付期間終了後は、いかなる理由があっても受付できません。
  • 採点質問票には、採点質問を行う具体的な理由を記入してください。理由が不明瞭であったり、採点質問票の趣旨にそぐわない内容(嘆願文、他の学生との比較など)と事務室が判断した場合は、書き直しをお願いすることがあります。
  • 複数の科目に対して採点質問を行う場合は、科目ごとに採点質問票を提出してください。
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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-H0eeOC.html Fri, 05 Sep 2025 12:34:56 +0900
生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻修了生 大西貴子さんらの研究成果が、「Investigative Ophthalmology & Visual Science」に掲載されました。

生命医科学研究科 ティッシュエンジニアリング研究室の大西貴子さん(2021年3月修了)らの研究成果が、「Investigative Ophthalmology & Visual Science」に掲載されました。

このたび、本学の研究グループは、角膜移植の原因の約40%を占める眼疾患であるフックス角膜内皮ジストロフィ(FECD)において、細胞死を防ぐ新たな治療標的を初めて発見しました。本研究は、Erlangen大学(ドイツ)との共同研究による成果です。

FECDは、角膜内皮細胞が徐々に減少し、角膜が白く濁ることで視力が低下する病気です。現在、重症例に対する治療法は角膜移植しかありませんが、ドナー不足が世界的な問題となっています。

研究グループは、FECD患者由来の細胞と複数の実験モデルを用いて、細胞内ストレスによる細胞死のメカニズムを解析しました。その結果、「p38 MAPK」というタンパク質が、細胞のストレス応答から細胞死に至る過程で重要な「分子スイッチ」として働いていることを発見しました。さらに、p38 MAPKの働きを阻害する薬剤により、角膜内皮細胞の細胞死を防ぐことに成功しました。今回の研究成果は、FECDの病態メカニズムの解明に貢献するだけでなく、角膜移植に代わる新たな薬物治療の開発につながる重要な発見であると考えています。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻修了生 大西貴子さんらの研究成果が、「Investigative Ophthalmology & Visual Science」に掲載されました。 (117676)

【大西貴子さんのコメント】

FECDは角膜移植を必要とする主要な原因疾患でありながら、その病態メカニズムには不明な点が多く残されていました。特に、細胞内のストレスがどのようにして細胞死へと至るのか、その分子経路の解明は長年の課題でした。本研究では、p38 MAPKというタンパク質が、ストレス応答から細胞死への重要な「分子スイッチ」として機能していることを明らかにしました。

最も印象的だったのは、複数の異なる実験モデルすべてにおいて、p38 MAPKの阻害が一貫して細胞保護効果を示したことです。基礎研究では、一つの発見が本当に意味を持つのか、常に慎重な検証が必要ですが、今回の結果は非常に再現性が高く、将来の治療応用への確かな手応えを感じることができました。

本研究の成果は、新しい治療薬の開発に繋がり、患者さんへの恩恵をもたらす可能性があります。基礎研究が臨床応用へとつながる道筋を示せたことは、大きな喜びです。

本研究の詳細な内容は、以下をご覧ください。

タイトル

The PERK-p38 MAPK Axis Drives Endoplasmic Reticulum Stress-Induced Apoptosis in Fuchs Endothelial Corneal Dystrophy

著者

Takako Onishi, Taichi Yuasa, Naoyuki Ueda, Keita Miyadai, Theofilos Tourtas, Ursula Schlötzer-Schrehardt, Friedrich Kruse, Noriko Koizumi, and Naoki Okumura


関連情報

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40856649/

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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-mlZo4w.html 2 Mon, 01 Sep 2025 12:43:15 +0900
生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻修了生 赤木歩さんらの研究成果が、「Graefe's Archive for Clinical and Experimental Ophthalmology」に掲載されました。

生命医科学研究科 ティッシュエンジニアリング研究室の赤木歩さん(2025年3月修了)らの研究成果が、「Graefe's Archive for Clinical and Experimental Ophthalmology」に掲載されました。

本研究は、島根大学医学部眼科学講座 谷戸正樹教授との共同研究による成果です。

本研究は、緑内障手術後の角膜内皮細胞への長期的な影響を調査したものです。
緑内障は眼圧が上昇することで視神経が障害される病気で、治療として眼圧を下げる手術(濾過手術)が行われることがあります。この手術は眼圧を効果的に下げることができますが、角膜の内側にある内皮細胞への影響が懸念されています。角膜内皮細胞は角膜の透明性を保つ重要な細胞で、一度失われると再生しません。
研究チームは、濾過手術を受けた136名の患者さんのデータを分析しました。特筆すべきは、電子カルテに記載された文章を自然言語処理技術を用いて、36,561回分の診察記録から必要な情報を抽出・解析したことです。これにより、従来は困難だった大規模かつ長期的なデータ分析が可能になりました。
研究の結果、手術後約1,500日にわたって、角膜内皮細胞は100日あたり約1%の割合で徐々に減少することが明らかになりました。また、手術後の眼圧が低い患者さんほど、内皮細胞の減少が大きいという予想外の発見もありました。
この研究成果は、緑内障手術後の患者さんの長期的な管理において重要な知見が得られたことに加えて、電子カルテの自動解析技術を活用した医療データ研究の新たな可能性を示した点でも意義深い研究となりました。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻修了生 赤木歩さんらの研究成果が、「Graefe's Archive for Clinical and Experimental Ophthalmology」に掲載されました。 (117389)

【赤木歩さんのコメント】

「私たちの研究では、緑内障手術を受けた患者さんの長期的な経過を、電子カルテの自動解析技術を用いて詳しく調査しました。4年以上にわたる追跡調査の結果、手術後の眼圧が低い患者さんほど角膜内皮細胞の減少が大きいという、これまで知られていなかった重要な発見をすることができました。この研究成果は、手術後の患者さんの管理方法を改善し、より良い治療成果につながることを期待しています。また、自然言語処理技術を医療研究に応用するという新しい手法を確立できたことも大きな成果だと考えています。現在は社会人として働いていますが、大学院で学んだデータ解析の手法や研究における論理的思考は、日々の業務においても大変役立っていると感じています。ご指導いただいた先生方、共同研究者の皆様、そして研究にご協力いただいた患者さんに心より感謝申し上げます。」

論文情報

タイトル

Long-term corneal endothelial cell loss after filtration surgery: Analysis using natural language processing

著者

Ayumu Akagi1, Kaito Narimoto1, Kanta Ueda1, Noriko Koizumi1, Naoki Okumura1*, and Masaki Tanito2*

1. 同志社大学 2. 島根大学
*共同責任著者

関連情報

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40751750/

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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-o0owLw.html 2 Mon, 18 Aug 2025 10:36:24 +0900
生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 中村優斗さん、兼松悠真さんらの研究成果が「Computers in Biology and Medicine」に掲載されました。

生命医科学研究科 ティッシュエンジニアリング研究室の中村優斗さん、兼松悠真さんらの研究成果が「Computers in Biology and Medicine」に掲載されました。

このたび、本学の研究グループは京都府立医科大学 眼科学教室(視覚機能再生外科学)との共同研究により、眼窩骨折をCT画像から自動的に検出し、緊急手術が必要なタイプを判別する人工知能(AI)システムの開発に成功しました。本研究は眼形成の専門家である、京都府立医科大学の奥拓明医師、渡辺彰英医師らとの共同研究として行われました。

眼窩骨折は、眼球を収める骨(眼窩)が外傷により折れる怪我で、特に「閉鎖型」と呼ばれるタイプは、眼球を動かす筋肉が骨折部位に挟まれるため、緊急手術が必要です。しかし、CT画像での診断は専門的な知識を要し、見逃されると視力障害や複視(物が二重に見える)などの後遺症を残すことがあります。

研究グループは、686名の眼窩骨折患者のCT画像(約46,000枚)を用いて、2段階の深層学習システムを開発しました。第1段階では骨折の有無を検出し、第2段階では骨折のタイプ(閉鎖型または開放型)を判別します。その結果、患者レベルでの骨折検出率は94.7%、閉鎖型の判別精度は100%という高い性能を達成しました。

今回の研究成果は、専門医が不在の救急外来や地域医療において、緊急手術が必要な眼窩骨折を見逃すリスクを大幅に減らし、患者の視機能を守ることにつながる重要な技術開発であると考えています。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 中村優斗さん、兼松悠真さんらの研究成果が「Computers in Biology and Medicine」に掲載されました。(中村) (116687)

【中村優斗さんのコメント】

この度、修士課程での研究を論文として掲載できることを心より嬉しく思います。
医療AI分野での研究を通じて、技術により患者さんの未来に貢献できる可能性を実感する貴重な経験となりました。研究を進める中で、異なる専門分野の方々との協働を通じて多角的な視点を身につけることができ、今後の人生において財産になると考えています。
本研究をさらに発展させ、実際の医療現場において診断支援ツールとして広く活用されることを目指したいと思います。最後に、本研究に関わってくださったすべての方々に心より感謝申し上げます。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 中村優斗さん、兼松悠真さんらの研究成果が「Computers in Biology and Medicine」に掲載されました。(兼松) (116686)

【兼松悠真さんのコメント】

このたび、学士課程での研究成果が論文として採択されましたことを、大変光栄に存じます。
眼窩骨折は発生頻度こそ低いものの、診断が遅れると眼球運動障害などの重篤な機能障害に発展しかねない重要な疾患です。
本研究で開発したAI診断システムは、CT画像から眼窩骨折を高精度に判定し、迅速かつ正確な診断支援を実現できることを示しました。本技術が臨床現場における診断精度の向上と患者予後の改善に寄与することを願っております。最後に、ご指導・ご支援を賜りました先生方、共同研究者の皆様に心より御礼申し上げます。

【奥拓明医師(京都府立医科大学)のコメント】

眼窩骨折は外傷を契機に発症し、複視によって日常生活の質(QOL)が著しく低下する可能性のある疾患です。しかしながら、本疾患は医療従事者の間でも十分に認知されておらず、外傷診療を専門とする医療機関や放射線科医においても、しばしば見逃されることがあります。特に閉鎖型骨折では、外直筋や眼窩脂肪が骨片に挟まれることにより、顕著な眼球運動障害や嘔気・嘔吐を呈します。臨床の現場では、これらの症状が打撲による脳震盪と誤診され、治療開始が遅れる症例を多く経験しております。

本研究では、AI技術を活用することで、眼窩領域に不慣れな医師でもCT画像から閉鎖型骨折を見逃さずに診断できることを目指しております。AIモデルの構築には多数の学習症例が必要であり、そのためには多施設共同での症例収集が一般的ですが、多施設化によりデータの均質性や診断精度に課題が生じることもあります。

その点、当院では過去10年間にわたり1000例を超える眼窩骨折症例を経験しており、本邦においてもこれほどの症例数を有する施設は極めて稀です。本研究成果は、極めて意義深く、学術的にも価値の高い報告であると考えております。今後の課題としてはより精度の高いAIの構築、閉鎖型骨折でも筋絞扼型と脂肪絞扼型の鑑別を行うこと、前向き研究でAIの精度を確認することで、さらに研究を進めてまいります。

最後に、本研究にあたり多大なるご助力を賜りました同志社大学の奥村直毅先生、小泉範子先生をはじめ、同教室の先生方に心より感謝申し上げます。臨床医としての限界は、データ処理や情報技術に関する知識の不足にあると痛感しておりますが、今回このような研究を、同志社大学の皆様と共に推進できたことを大変光栄に思っております。

本研究の詳細な内容は、以下をご覧ください。

タイトル

Hierarchical Deep Learning System for Orbital Fracture Detection and Trap-door Classification on CT Images

著者

Hiroaki Oku*, Yuto Nakamura*, Yuma Kanematsu*, Ayumu Akagi, Shigeru Kinoshita, Chie Sotozono, Noriko Koizumi, Akihide Watanabe, and Naoki Okumura
* 共同第一著者

関連情報

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40644886/

PMID: 40644886
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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-F3FIVp.html 2 Wed, 23 Jul 2025 13:57:59 +0900
生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 新家一樹さんが、公益財団法人日本科学協会の笹川研究助成に採択されました。

新家一樹さん(生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 脳神経行動工学研究室)が、2025年度の公益財団法人 日本科学協会の笹川研究助成生物学部門に採択されました。

同助成は、課題の設定が独創性・萌芽性をもつ研究、発想や着眼点が従来にない新規性をもつ研究を支援することを目的としており、大学院生だけでなく任期付き雇用の助教など35歳以下の若手研究者を対象としています。新家さんは「微小管結合タンパク質MAP2の機能消失がもたらす『めまい』のメカニズムを解明」を研究テーマとして助成に採択されました。

公益財団法人 日本科学協会 笹川科学研究助成

https://www.jss.or.jp/ikusei/sasakawa/

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 新家一樹さんが、公益財団法人日本科学協会の笹川研究助成に採択されました。 (116164)

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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-zDbhVR.html 2 Thu, 10 Jul 2025 11:19:28 +0900
生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 八木愛花さんが、日本材料学会優秀講演発表賞を受賞しました。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 バイオメカニクス研究室の八木愛花さんが、2025年5月31日~6月1日に日本大学工学部で開催された第74期学術講演会の発表で、日本材料学会優秀講演発表賞を受賞しました。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 八木愛花さんが、日本材料学会優秀講演発表賞を受賞しました。 (115930)

【八木愛花さんのコメント】

この度、優秀講演発表賞をいただくことができ、大変光栄に思います。
廃棄物であるパイナップルの葉を有効活用した複合材料の開発は、環境負荷の低減につながると期待しています。

ご指導くださっている田中教授をはじめ、本研究に関わってくださった皆様に、心より感謝申し上げます。

発表題目

「パイナップル葉繊維/バイオベースポリアミド樹脂の機械的特性に及ぼす繊維へのアルカリ処理の影響」

連名者

八木 愛花(生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 医工学コース 博士課程(前期課程) 2年次生)

田中 和人(生命医科学部 医工学科 教授)

藤井 透(TRAMI, 同志社大学 先端複合材料研究センター)

渡辺 公貴(生命医科学部 医工学科 教授)

川口 正隆(生命医科学部 医工学科 教授)

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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-tH43So.html 2 Wed, 02 Jul 2025 10:34:10 +0900
生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 吉田創志さんが、村田学術振興・教育財団の研究者海外派遣援助に採択されました。

2025年6月12日、吉田創志さん(生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 脳神経行動工学研究室)が、村田学術振興・教育財団の研究者海外派遣援助に採択されました。

本助成は、日本の学術および文化の向上・発展に資する研究に対し、海外で開催される国際会議等での研究発表を支援することを目的としています。吉田さんは、コウモリのエコーロケーション行動に関する研究成果を、9月にデンマークで開催される国際生物音響学会にて発表する予定です。

公益財団法人 村田学術振興・教育財団

https://corporate.murata.com/ja-jp/group/zaidan

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 吉田創志さんが、村田学術振興・教育財団の研究者海外派遣援助に採択されました。 (115901)
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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-Kkj1OS.html 2 Tue, 01 Jul 2025 13:05:30 +0900
生命医科学研究科 医生命システム専攻修了生 安西聖敬さん、髙橋美帆助教、西川喜代孝教授らの研究成果が、Communications Biology誌に掲載されました。

生命医科学研究科 医生命システム専攻 分子生命分野 安西聖敬さん(2022年度修了)、髙橋美帆助教、西川喜代孝教授らの研究成果が、Communications Biology誌に掲載されました。

骨の恒常性は、破骨細胞による骨破壊と骨芽細胞による骨形成のバランスで維持されており、このバランスが骨破壊側に傾くと骨粗鬆症や関節リウマチなど様々な骨破壊疾患が引き起こされます。そこで、破骨細胞の働きを抑制できればこれら疾患の治療につながると期待されます。安西さんらは、造血幹細胞から破骨細胞への分化を効率よく阻害する多価型ペプチド、WHD-tetを開発しました。さらに、WHD-tetはマウスを用いた骨破壊モデルでも効率よく骨密度の減少を抑制することを見出しました(図1)。

造血幹細胞が破骨細胞に分化するためには、破骨細胞分化因子であるRANKLが細胞表面に存在するRANKに結合することが必須です。この時、RANKの細胞質側にアダプター分子であるTRAF6が会合し、分化に必要な様々なシグナルが発生します。これらシグナルの重要性は分化段階によって異なります。安西さんらは、WHD-tet は分化の非常に遅い段階で働くこと、この時RANKとTRAF6の相互作用を絶妙に調節することによって、MKK3と呼ばれるキナーゼのTRAF6へのリクルートのみを特異的に阻害し、最終分化に必要なシグナルを効率よく抑制していることを見出しました(図2)。WHD-tet はタンパク質間の相互作用を微細に調節することで下流シグナルの量と質を制御する、新たなタイプの治療薬として期待されます。

研究内容の詳細は以下の関連情報をご覧ください。

関連情報

論文タイトル

Clustered peptide regulating the multivalent interaction between RANK and TRAF6 inhibits osteoclastogenesis by fine-tuning signals

著者

Anzai M., Watanabe-Takahashi M., Kawabata H., Masuda Y., Ikegami A., Okuda Y., Waku T., Sakurai H., Nishikawa Ke., Inoue J., and Nishikawa K*
*Corresponding author

雑誌

Communications Biology, 2025 Apr 22;8(1):643
doi: 10.1038/s42003-025-08047-2

生命医科学研究科 医生命システム専攻修了生 安西聖敬さん、高橋美帆助教、 西川喜代孝教授らの研究成果が、Communications Biology誌に掲載されました。 (115353)
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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-0PzNOn.html 2 Wed, 18 Jun 2025 12:42:34 +0900
生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 吉村柚香さんが、日本機械学会若手優秀講演フェロー賞を受賞しました。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 バイオマテリアル研究室の吉村柚香さんが、2024年12月14日~15日に横浜国立大学で開催された日本機械学会第35回バイオフロンティア講演会の発表(内容に関しては若手優秀講演賞受賞時の報告参照)で、日本機械学会若手優秀講演フェロー賞を受賞しました。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 吉村柚香さんが、日本機械学会若手優秀講演フェロー賞を受賞しました。 (115340)

【吉村柚香さんのコメント】

このたび、日本機械学会若手優秀講演フェロー賞という大変名誉ある賞をいただくことができ、大変光栄に思っております。
学部時代から取り組んできた本研究テーマは、うまくいかずに悩むことや苦しい時期もありましたが、こうして評価していただけたことをとても嬉しく感じています。
日頃よりご指導いただいている森田教授、山本教授をはじめ、切磋琢磨しながら共に研究に励んできた研究室の皆さん、そして本研究に関わってくださったすべての皆様に、心より感謝申し上げます。

発表題目

「ゼラチンマイクロ粒子混合によるPLLAスキャホールドの細胞接着性改質」

連名者

吉村 柚香(生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 医工学コース 博士課程(前期課程) 1年次生*)*:発表時の学年、現2年次生
中川 脩 (生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 医工学コース 博士課程(前期課程) 2年次生*)*:発表時の学年、現博士課程(後期課程) 1年次生
山本 浩司(生命医科学部 医工学科 教授)
森田 有亮(生命医科学部 医工学科 教授)

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生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 出口航至さんが、第37回バイオエンジニアリング講演会において優秀ポスター表彰を受賞しました。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 バイオマテリアル研究室の出口航至さんが、2025年5月24日~25日に慶應義塾大学日吉キャンパスで開催された第37回バイオエンジニアリング講演会において、優秀ポスター表彰を受賞しました。

出口航至さんは、ヒトiPS細胞由来心筋スフェロイドに対する接触変形が拍動能に影響を与えるメカニズムに関して、スフェロイド内の局所的な変形が組織全体の電気的興奮と機械的収縮の協調作用を強化することを明らかにしました。この結果から培養心筋組織を移植する際の変形状態が心臓再生医療の治療効果に影響を与える可能性が示唆されました。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 出口航至さんが、第37回バイオエンジニアリング講演会において優秀ポスター表彰を受賞しました。2 (115376)


【出口航至さんのコメント】


学会から評価していただき大変光栄に思います。
発表の場では多くの先生方から貴重な意見や質問をいただき、大変刺激を受けました。
本受賞を励みに今後も良い報告ができるよう研究を発展させていきたいと思います。

発表題目

「iPS細胞由来心筋スフェロイドの電気機械結合に及ぼす接触変形の影響」

連名者

中野 健(横浜国立大学 大学院環境情報研究院 教授)

大久保 光(横浜国立大学 大学院環境情報研究院 准教授)

森田 有亮(生命医科学部 医工学科 教授)

山本 浩司(生命医科学部 医工学科 教授)

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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-s28pFM.html 2 Wed, 18 Jun 2025 12:40:52 +0900
生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻修了生 大山裕貴さん、伊東優さんらの研究成果が、「Investigative Ophthalmology & Visual Science」に掲載されました。

生命医科学研究科 ティッシュエンジニアリング研究室の大山裕貴さん(2021年3月修了)、伊東優さん(2025年3月修了)らの研究成果が、「Investigative Ophthalmology & Visual Science」に掲載されました。

このたび、本学の研究グループは、角膜移植の原因の約40%を占める眼疾患であるフックス角膜内皮ジストロフィ(FECD)の新たなマウスモデルの作製に世界で初めて成功しました。本研究は、伊川正人教授(大阪大学・微生物病研究所)との共同研究による成果です。

FECDは、角膜内皮細胞が徐々に減少し、角膜が白く濁ることで視力が低下する病気です。この病気の原因として最も多く知られているのが、TCF4遺伝子内の三塩基繰り返し配列の異常な伸張です。

研究グループは、ゲノム編集技術(CRISPR/Cas9)を用いて、この特徴的な遺伝子変異を持つマウスを作製しました。その結果、このマウスがFECDの典型的な症状を再現することを明らかにしました。この成果により、TCF4遺伝子の三塩基繰り返し配列の伸張が、単独でもFECDを引き起こすのに十分であることが世界で初めて証明されました。今回の研究成果は、FECDの病態メカニズムの解明に貢献するだけでなく、今後の治療薬の開発や新たな治療法の探索にもつながる重要な一歩であると考えています。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻修了生 大山裕貴さん、伊東優さんらの研究成果が、「Investigative Ophthalmology & Visual Science」に掲載されました。 (115001)

【大山裕貴さんのコメント】

TCF4遺伝子のリピート配列は、患者さんの遺伝子で高頻度に認められることから、長年にわたりFECDの病態に関与していると考えられてきました。しかし、リピート配列が具体的にどのような影響を及ぼしているのかは不明でした。本研究では、このリピート配列を組み込んだマウスを遺伝子改変技術によって作製し、世界で初めてリピート配列によるFECD病態の再現に成功しました。リピート配列は非常に取り扱いが難しく、特にマウスへの導入は困難を極めましたが、粘り強く取り組んだ結果、病態を示すモデルマウスが誕生したときは、本当に感慨深い瞬間でした。

このモデルマウスの誕生により、TCF4のリピート配列がどのようにして病態を引き起こすのか、その分子メカニズムを今後さらに解明していくことが可能になります。そして、メカニズムが明らかになれば、新薬開発において、より有効なターゲットの特定が期待されます。基礎研究が長年の謎を解き明かし、臨床応用へと繋がる可能性を実感できた、非常にやりがいのあるプロジェクトでした。

私が所属したティッシュエンジニアリング研究室は、こうした基礎研究から医学の進歩へとつながる研究プロセスを自らの手で実践できる貴重な環境です。基礎から応用に至る一連の流れを実際に経験できる研究室は限られており、その中で研究に打ち込めたことは、私にとって大きな財産となりました。研究室での経験を通じて、自分が本当に目指したい道、たとえば、基礎研究に取り組むのか、製薬の現場に関わるのか、あるいは医療製品の設計・開発の分野に進むのかを、深く考えることができました。将来の進路を見据えるうえでも、非常に意味のある大学生活を送ることができたと感じています。

最後になりましたが、本プロジェクトにお力添えいただいたすべての皆様に心より感謝申し上げます。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻修了生 大山裕貴さん、伊東優さんらの研究成果が、「Investigative Ophthalmology & Visual Science」に掲載されました。_伊東さん (115002)

【伊東優さんのコメント】

この度、修士課程での研究成果を論文として掲載できることを心から嬉しく思います。
視力を失う不安を抱える世界中の患者さんのために、少しでも希望の光となる研究に携わることができたことに深い意味を感じています。FECDは多くの方が角膜移植を必要とする深刻な疾患でありながら、これまで適切な動物モデルが存在せず、病態メカニズムの解明や治療法開発が困難でした。今回のマウスモデル作製により、患者さんの苦痛を和らげ、視力を守る新たな治療法への扉が開かれたと考えております。

この研究は単なる学術的な成果にとどまらず、実際に困っている患者さんの生活の質を向上させる可能性を秘めています。困難でありながらも、同時に人々の未来に直接的な希望をもたらすこのような研究に思いっきり打ち込める環境がティッシュエンジニアリング研究室にあったからこそ、今回の成果を得ることができました。後輩たちには、ぜひこの素晴らしい環境で患者さんの希望となる医学研究に挑戦していただきたいと願っています。

私は現在、IT企業でヘルスケア領域のお客様を対象とした業務に携わっており、卒業後も医療分野との関わりを持ち続けています。大学での研究経験を糧に、一人でも多くの患者さんの笑顔のため、そして世界の医学発展に貢献できるよう、これからも日々精進してまいります。

本研究の詳細な内容は、以下をご覧ください。

タイトル

Generation of a Mouse Model of Fuchs Endothelial Corneal Dystrophy by Knock-in of CTG Trinucleotide Repeat Expansion in the TCF4 Gene

著者

Yuki Oyama*, Suguru Ito*, Taichi Yuasa, Mizuki Ueda, Satoshi Chiba, Tatsuya Nakagawa, Ayaka Izumi, Masahito Ikawa, Noriko Koizumi, and Naoki Okumura

*共同第一著者

関連情報

https://iovs.arvojournals.org/article.aspx?articleid=2803069

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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-hLMChq.html 2 Fri, 13 Jun 2025 14:00:36 +0900
生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻修了生 今井裕大さんが、第22回日本認知神経科学会において優秀発表賞を受賞しました。

2024年6月1-2日に帝京大学八王子キャンパスで開催された第22回日本認知神経科学会において、今井裕大さん(生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 脳神経行動工学研究室 2024年度修了)が優秀発表賞「発表力評価部門」を受賞しました。同賞は、分野の発展に寄与することを目的とし優秀な研究を奨励する目的で若手研究者に与えられます。 

今井裕大さんは、言語学習における認知心理学的基盤である「音象徴」(特定の音が特定の印象を喚起する感覚現象)を対象に研究を行いました。3歳、5歳、7歳の幼児および成人を被験者として物体命名課題を実施し、年齢による音象徴感受性の違いを検討しました。その結果、音象徴の発達は言語発達よりも遅れることが示されました。これは、幼児期には音象徴の感受性と言語能力が相互に影響を及ぼしながら発達する可能性を示唆します。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻修了生 今井裕大さんが、第22回日本認知神経科学会において優秀発表賞を受賞しました。 (114923)

発表題目

幼児期における音象徴の発達:3歳〜7歳を対象とした物体命名実験

受賞者

今井 裕大(生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 博士課程(前期課程) 2024年度修了)

連名者

渡邊 智美(生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 博士課程(前期課程) 2022年度修了)
尾形 麻衣(生命医科学部 医情報学科 2023年度卒業)
村井 翔太(東京大学国際高等研究所 ニューロインテリジェンス国際研究機構)
野口 瑞生(生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 博士課程(前期課程) 2022年度修了)
松本 誠 (生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 博士課程(前期課程) 2019年度修了)
加藤 正晴(赤ちゃん研究センター 准教授)
小林 耕太(生命医科学部 医情報学科 教授)

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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-AmgaBB.html 2 Thu, 05 Jun 2025 16:17:01 +0900
生命医科学研究科 医生命システム専攻 石橋彩夏さんが、第71回日本生化学会近畿支部例会において優秀発表賞を受賞しました。

2025年5月24日に和歌山県立医科大学伏虎キャンパスにて開催された第71回日本生化学会近畿支部例会において、石橋彩夏さん(生命医科学研究科 医生命システム専攻 遺伝情報研究室)の発表が、優秀発表賞を受賞しました。本発表では、Nrf3がオートファジーを誘導し、MHC-I分解を介してがん免疫を抑制していることを明らかにしました。

【石橋彩夏さんのコメント】
このたび優秀発表賞をいただくことができ、大変嬉しく思っております。今回の受賞は、研究室全体で日々積み重ねてきた取り組みや、先生方・先輩方の的確なご指導、そして発表練習に何度も付き合ってくれた同期・後輩の支えがあってこそだと思っております。日頃から支えてくださる研究室の皆さまに、心より感謝申し上げます。今回の経験を励みに、今後も一層研究に真摯に取り組んでいきたいと思います。

生命医科学研究科 医生命システム専攻 石橋彩夏さんが、第71回日本生化学会近畿支部例会において優秀発表賞を受賞しました。 (114727)

発表題目

転写因子Nrf3によるMHC-I分解を介したがん免疫抑制の検討

発表者(受賞者)

石橋 彩夏(生命医科学研究科 医生命システム専攻 博士課程(前期課程) 1年次生)

連名者

牧野 安優花(生命医科学研究科 医生命システム専攻 博士課程(前期課程)2年次生)
温品 美綺(生命医科学研究科 医生命システム専攻 2024年度修了)
和久 剛(生命医科学部 医生命システム学科 准教授)
小林 聡(生命医科学部 医生命システム学科 教授)

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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-ZeExDF.html 2 Mon, 02 Jun 2025 16:50:15 +0900
生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 堤駿斗さんが、視覚・眼科学会であるARVO(The Association for Research in Vision and Ophthalmology)において、トラベルグラント(Travel Grant)を受賞しました。

生命医科学研究科 ティッシュエンジニアリング研究室の堤駿斗さん(博士前期課程 1年次生)が、2025年5月4日~8日にアメリカ・ソルトレイクシティで開催された世界最大規模の視覚・眼科学会であるARVO(The Association for Research in Vision and Ophthalmology)において、トラベルグラント(Travel Grant)を受賞しました。

ARVOトラベルグラントは、優秀な研究発表を行う若手研究者を対象とした国際的な支援制度です。世界中から応募される研究の中から、特に革新性と臨床的意義が高い研究に対して授与され、学会参加のための旅費支援が行われます。眼科学・視覚科学分野における次世代研究者の育成を目的とした名誉ある賞として知られています。

【堤駿斗さんのコメント】 
この度は名誉あるARVOトラベルグラントを受賞でき、大変光栄に思います。フックス角膜内皮ジストロフィで苦しむ患者さんの治療法開発に向けて、今回作製したマウスモデルが重要な研究ツールになると信じています。小泉教授や奥村教授、先輩方がこれまで積み上げてこられた研究成果があったからこそ、この受賞に繋がったと思います。今後も、より良い治療法の確立を目指して研究に邁進していきたいと思います。本研究に関わってくださった皆様に心より感謝申し上げます。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 堤駿斗さんが、視覚・眼科学会であるARVO(The Association for Research in Vision and Ophthalmology)において、トラベルグラント(Travel Grant)を受賞しました。 (114694)
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https://www.doshisha.ac.jp/biomedical/news/detail/035-flKR0C.html 2 Mon, 02 Jun 2025 13:17:00 +0900
生命医科学研究科 医生命システム専攻 Biplab Kumar Dashさんらの研究成果が、「Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS)」に掲載されました。

オートファジーによる新たなタンパク質分泌メカニズムを発見

ポイント

  • パーキンソン病原因遺伝子PARK7がコードするタンパク質PARK7/DJ-1が分泌性オートリソソームによる非典型的な分泌機構により細胞外へ分泌された。

  • 分泌性オートリソソームと細胞膜の融合に必要な膜融合タンパク質である特定のSNARE複合体を見出した。

  • オートファジー機構を介して分泌されるタンパク質が関連する疾患に対して、治療戦力の構築に役立つ可能性が期待される。

概要

通常、水溶性のタンパク質が脂質で出来た細胞膜を超えて細胞外に分泌されるためには、小胞体や分泌小胞を経由して分泌されます。一方、細胞質に存在するタンパク質が分泌される経路は非典型的分泌経路と呼ばれますが、どのような機構で分泌されるかは不明な点が多く残されていました。

今回、同志社大学大学院生命医科学研究科 教授 浦野泰臣、教授 野口範子、助手Biplab Kumar Dashらの研究グループは、パーキンソン病やがん患者で血液中に分泌されることが知られるPARK7/DJ-1というタンパク質が、酸化ストレス下においてオートファジー機構を利用して分泌されることを示しました。特にリソソームオートリソソームの融合がPARK7の細胞外への分泌に重要であることを新たに発見し、“分泌性オートリソソーム”という概念を提案しました。またシャペロン介在性オートファジーと呼ばれる機構によりPARK7はリソソーム内に運ばれることや、分泌性オートリソソームと細胞膜の融合に必要な膜融合タンパク質であるSNARE複合体の新しい組み合わせも見出しました。

これらの成果は、オートファジーによるタンパク質の分泌機構に着目した神経変性疾患やがん等の新規治療法への応用に役立つことが期待されます。

生命医科学研究科 医生命システム専攻 Biplab Kumar Dashらの研究成果が、「Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS)」に掲載されました。 (114188)
【図1 オートファジーを介したPARK7/DJ-1の分泌機構の概略図】

論文情報

  • 掲載誌: Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America
  • 論文タイトル: Unconventional secretion of PARK7 requires lysosomal delivery via chaperone-mediated autophagy and specialized SNARE complex
  • 著者: Biplab Kumar Dash, Yasuomi Urano, Yuichiro Mita, Yuki Ashida, Ryoma Hirose, Noriko Noguchi

    DOI: 10.1073/pnas.2414790122

研究者プロフィール

Biplab Kumar Dash
同志社大学大学院 生命医科学研究科 外国人留学生助手
研究分野:神経変性疾患 / 細胞内輸送 / オートファジー

浦野 泰臣(ウラノ ヤスオミ)Yasuomi URANO
同志社大学大学院 生命医科学研究科 教授
研究分野:神経変性疾患 / 細胞死 / 脂質代謝

野口 範子(ノグチ ノリコ)Noriko NOGUCHI
同志社大学大学院 生命医科学研究科 教授
研究分野:酸化ストレス/ ビタミン / 生活習慣病

同志社大学プレスリリース   https://www.doshisha.ac.jp/news/detail/001-26Qmmn.html

同志社大学英語トップページhttps://www.doshisha.ac.jp/news/detail/001-OL8bZI.html

EurekAlert!        https://www.eurekalert.org/news-releases/1084893

同志社大学グローバルサイトhttps://research.doshisha.ac.jp/news/news-detail-76/



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