医情報学科
超音波計測用飛行室
コウモリが飛行中に放射する超音波音声を記録したり、また行動解析を行ったりするための大型暗室です。長さ8m幅3m高さ2mの飛行室は、外部からの電波を遮断するため鉄製の壁で覆われています。
超小型テレマイク
超音波音声を計測する小型ワイヤレスマイクロホン。送信機とバッテリーを含めて0.6gと軽量であるため、飛行中のコウモリに搭載することができます。コウモリが放射する超音波音声と、コウモリに届く反射音をテレメトリで計測するための装置です。
高速度ビデオカメラシステム
超音波計測用飛行室の内部には、コウモリの飛行軌跡を計測するための高速度ビデオカメラシステムを設置しています。赤外照明下において、コウモリの羽ばたき運動や3次元座標、飛行速度などを音声と同期させて計測することができます。
光トポグラフィ
光トポグラフィは、頭皮上からの多チャンネル反射光計測で脳の血流を測定し、その活動を画像化して観測します。そうすることで、人間の行動や判断に対して脳がどのように反応しているのかを見ることができます。これまでの同様な機器に比べて取り扱いやすいので、さまざまな計測や幼児への対応も可能です。生命医科学部では、種々の機器を利用した時の脳の反応を調査したり、人間の修練度によって脳の反応がどのように違うのかを計測したりするために利用しています。
高速画像処理システム
近年、fMRIやPETといった医用画像処理技術が発達し、人間に関する画像データが多く生成することが可能になりました。これらの画像データは今後、ますます種類が多くなり、データのサイズも大きくなることが予想されます。そうなると画像データを取得するだけではなく、たとえば癌の細胞を見つけるといったように有用な情報を抽出することが必要になります。そこには、大規模なデータを高速に取り扱う基盤と、知的な処理が可能なアルゴリズムが必要となります。高速画像処理システムは、これまで同志社大学で培われたHPCの技術を利用して高速に画像処理を行う医情報学科に設置されたシステムです。
知的医療環境システム
今後ますます私たちの生活の周りには、種々の生体情報やその他の情報を入手可能なセンサーなどが配置され、さらにさまざまなアウトプットを行う人工物が存在することになります。これらのセンサーと人工物とを、制御装置を介して知的に組み合わせることによって非常に優れたシステムを構築することが可能です。そこでのキーワードは、直感的、ユビキタス、パーソナライズです。知的医療環境システムは、たとえば病院といった医療環境にこれらの新しいシステムを導入することを検討する先進的なシステムです。
マイクロフォーカスX線CTシステム
X線CTは,物体の周りにX線を照射させ、得られたデータをコンピュータで計算することによって、物体の内部構造を観察・検査することができる装置です。
本装置は、0.4マイクロメートル焦点マイクロフォーカスX線管を採用しており、超微細な内部構造の観察が可能です。これを用いて、骨の微細構造の観察や先進複合材料の微小欠陥の観察などを行っています。