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トピックス

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 湯淺太智さんらの研究成果が、「Scientific Reports」に掲載されました。

2025年5月22日 更新

生命医科学研究科 ティッシュエンジニアリング研究室の湯淺太智さん(博士前期課程 2年次生)らの研究成果が、「Scientific Reports」に掲載されました。

本研究は、ドイツのエアランゲン・ニュルンベルク大学眼科および京都府立医科大学ゲノム医科学との共同研究による成果です。

フックス角膜内皮ジストロフィ(FECD)は目の角膜が濁る病気で、TCF4遺伝子の三塩基リピート(TNR)拡大が最も一般的な遺伝的リスク因子とされています。この遺伝子異常は、遺伝子情報を読み取る際の「スプライシング」と呼ばれる過程に影響を与えると考えられています。

湯淺さんらは、TCF4遺伝子のTNR拡大がある患者とない患者の角膜内皮細胞を比較し、遺伝子の読み取りパターンにどのような違いがあるかをコンピューターで解析しました。その結果、健康な人とFECD患者の間で遺伝子の読み取りパターンに明確な違いがあることがわかりました。特に「エキソンスキッピング」と呼ばれる現象が全体の約50%を占め、この変化がタンパク質の構造に大きな影響を与えていることが明らかになりました。

この発見は、FECDの発症メカニズムの解明に役立ち、将来的には新しい治療法の開発につながる可能性があります。

生命医科学研究科 医工学・医情報学専攻 湯淺太智さんらの研究成果が、「Scientific Reports」に掲載されました。 (113422)

【湯淺太智さんのコメント】

私たちの研究では、フックス角膜内皮ジストロフィという目の病気において、遺伝子の読み取り方に特徴的な異常があることを発見しました。特に、三塩基繰り返し配列の伸長という遺伝子変異を持つ患者さんでは、独特の異常パターンが見られました。この発見は病気のメカニズム解明に重要な手がかりとなり、新しい治療法の開発につながると期待しています。ご指導・ご支援いただいた先生方、共同研究者の皆様に心より感謝申し上げます。

論文情報

タイトル

Comprehensive analysis of splicing variants in corneal endothelial cells of patients with Fuchs endothelial corneal dystrophy

著者

Taichi Yuasa, Yuichi Tokuda, Masakazu Nakano, Kei Tashiro, Theofilos Tourtas, Ursula Schlötzer-Schrehardt, Friedrich Kruse, Noriko Koizumi, Naoki Okumura

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